冤罪怖い

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周防監督の「身近で誰にでも降りかかってきそうな題材で作りたい」というのは、とても効果を上げているよなぁと、観た後のインタビュー聞いて思った次第。

それでもボクはやってない

Wiki

まぁこの映画で訴えている一番怖い所は、Wikiにもあるように「刑事裁判」の実態にあるわけだけど。
日本映画専門チャンネルで視聴。
#コレを見たいから数日前に選べる15の内容を変更したくらい(笑
前々から興味はあったんですが、どうも機会を逸してまして。

で。。。(今更だけど)まぁバレは書かないとして、内容は、Wikiにもある通り。

フリーターの金子徹平は、朝の通勤通学ラッシュに大混雑する電車で就職面接に向かう際、女子中学生に痴漢と間違えられてしまう。敢えて無実の罪を認めて示談に持ち込むという妥協を拒み、あくまで濡れ衣を晴らそうとした徹平は、逮捕された挙句、起訴されることとなる。そして、徹平と彼の支援者達の長い戦いは幕を開ける。

役者の上手さが光ったのは言うまでも無いけど、何より、そのおかげで刑事裁判がどういう流れで行われるのか?とか、その過程で判決に繋がるどんな駆け引きがあるのか?といった裁判そのものに対する個人的理解や、また、冤罪として捕まってしまった容疑者の心象、そして周囲の人に与える影響等々など、とにかくリアルに描かれていて怖いくらいだった。
#成程な・・・確かに、第三者がこうした事件を判断するのは難しい。
#(所謂、裁判員制度について考えると)
と同時に、例えば留置場の生活なんかも克明に描かれていて(但し、取材は出来なかったらしく、伝聞取材によって表現されている)、つくづく「犯罪なんて犯すもんじゃないよなぁ」とも思った次第。や、まぁソレがなくてもやるもんじゃないが。
#でも、この場合は"冤罪"なわけで。
「混雑した電車では両手を塞いでおくとかのアリバイ作りは必須やなぁ」みたいな、そんな感想も持った。本来、とても馬鹿馬鹿しい話ではあるけど。

まぁなんつーか、、、ホント、難しい。どっちの言い分もあるし・・・例えば、裁判官が何百件もの事案を抱えていることや、その為に被告に厳しい態度で迫る、という所なんかは傍から見てると意識し難いところ。こういう事情まで突っ込んだ描き方(裁判官によって考え方が違う等々)もあって勉強になった。

実に面白かった。

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このページは、汎通が2008年5月 7日 00:42に書いた記事です。

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