黄昏の姫君

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どっかで聞いたような通り名だよなぁ、と思ったら、今週買う予定の漫画にそういうのが居たわ。あっちは"姫御子"だっけか。

ARIA(11) / 天野こずえ

この漫画読んでて驚かされることはほとんど無いんですが(そういう漫画じゃないし)、今回ばかりは完全に裏を掻かれた。やるやないか天野(笑
#この展開は読めなかったわ。
なんか綺麗にまとまってるんだな、この11巻だけで。最初から「3大妖精」の過去の話で始まって、かつてのアリシア、アテナ、晃がプリマになった経緯が語られて、この時点で"藍華・殿(しんがり)"フラグが立ったわけですが、、、
#その後も、中盤では「海との結婚」イベント辺りはそうした「位」が意識されている?
そして最後、実は読んでる最中、最初は気付かなかったのですが、アリスが水上エレベータの辺りですれ違うウンディーネから「頑張ってね~」と声援を受けるシーンを見て何かとオーバーラップ。「ああ、これはもしかしてかつて灯里がシングルになった時のアレか」と思い出して(・∀・)ニヤニヤし出したんですが、最後の最後で大どんでん(ry
#まさか飛び級が来るとは・・・
一気に灯里と藍華を抜いて3大妖精と同格に。つーかこの漫画、実は3大妖精以外のプリマは名前のあるキャラで出てきていないように思えるんだけど、この"プリマ昇格"がどのくらいの壁なのかがよく分からん欠点があるな。まぁ、普通に金とって観光遊覧できるのはプリマだけ(シングルだとプリマの付き添いが必要)であることを考えると、結構な数のプリマが居ることは確かだろう。
#だから、実はそこまで奇跡的、ってことじゃないんだろうな。
でも、おそらくはアリシアの最年少記録をも破ってるだろうし、なんせ一級飛び。いやー舐めとった(苦笑
#劇中のイメージは、どうしても「表情が硬い」「声が小さい」だからなぁ。
思えば初登場時も灯里や藍華を出し抜けるほどの操舵技術を持っていたわけで、最終試験、アテナを相手にあれだけの案内が出来るのであれば・・・なるほど成長していたのかもしれない。

他、細かいギミックがいくつか。例えば「海との結婚」で灯里や藍華の後ろの列に居るのは前巻の「トラゲット」で出てきたキャラたちですね。
今回、アリスが表紙を飾ってたので、「あれ?(表紙を飾る)弾尽きたかな?」なんて思ったのですが、ちゃんと伏線になってたのですね。

★★★★★

しかし「海との~」の時の序列を見る限り・・・灯里も藍華も割りとシングルでは上位に居るのかもしれませんねぇ。そういう基準の並びではないのかもしれませんが、まぁこういうイベントには往々にしてあること。となると、やはり今巻のフラグ(藍華が最後)が効いて来るのか?
個人的には、初期から知ってた分やっぱ駄目駄目な(笑)灯里が最後にプリマ進級して終わるような気がしなくも無いですが。
でも、「後輩ちゃん」が格上になってしまったという事実は、3大妖精の時の関係よりも複雑な人間関係になりそうで面白かったり。


CLAYMORE(13) / 八木 教広

内容は全然違うけど、こっちも"女"の業界の話だな(笑
思えば前巻の終わり方は上手かったと思う。あの時のミリア達の"勘"がどういったものだったのか?が謎のまま終わったからね。
#おかげで、読み終えた時「もしかして、クレイモアの実力は覚醒者をも越えたのか?」と。
勘違いもしてしまったりして・・・いや、勿論、両方の可能性は考えてましたが。
で、結果・・・やはり覚醒者は覚醒者だった。というか、時のNo3とNo5がチンケに見えてしまうような展開になってしまった(^^;
で、もう一点面白かったことがある・・・7年前の北のイースレイ大侵攻の時、南のルシエラがラファエラに殺され、そして西のリフルは当然弱ったイースレイを叩きに行った・・・が、そこでイースレイの傍らに居たのはあのプリシラだった、と。
#イースレイとプリシラの関係はそれまでの描写からすると逆だったからな。
まさかイースレイがプリシラの軍門に下っていたとは。これによって、イースレイ+プリシラは覚醒者としては何時でも大陸を席巻できる状況に持ち込めた、と。
衝撃はリフルの台詞・・・「あの女・・・あたしたちよりもずっと強いのよ・・・」。やはりこの漫画のラスボスはプリシラか。

新しい組織の元、ミアータとクラリスが離反したガラテアを追っている、という別の流れもあるんだけど、どうやらこの辺がこの漫画が「月刊少年ジャンプ」で最後に描かれた辺りになるらしい。
#残念。ただ、帯には新しい雑誌(JUMP SQUARE)での連載開始謳っている。
エクストラとして後半には読み切りの2本が収録されている。テレサの話はともかく、オフィーリアとミリアの関係がよく分かる2話目は面白かった。

★★★★★

とめはねっ! 鈴里高校書道部(1)~(2) / 河合 克敏

「帯をギュッとね!」も「モンキーターン」も知らないのですが(そもそも小学館漫画はあまり知らない)、割りと其処彼処で評判が良かったので買ってみました。
#最近集め始めた漫画、というのはコレのことでした。
まぁ読み始めてすぐに2巻が出たのには驚いたけど。

読み始めたのにはもう一点理由があって・・・それは大体言わんでも分かると思うけど、題材が「書道部」である、ということ。
#こ、この題材は新しい(笑
帰国子女の主人公「大江縁」(男)が、先輩に弱みを握られて書道部に入部させられてしまうところから物語が始まる、というもの。
こういう題材になると、その特異性(書道を"特異"なんて言ったらイカンけど。しかし、漫画というメディアで描かれることは珍しいので)の説明にクドクなってしまってテンポを崩してしまうか?もしくは"漫画"としての面白さを前面に出しすぎて、その要素が蔑ろにされる・・・というのが一番ダメなパターンなんだけど、この漫画は思った以上に(そらこんだけ評判も良いんだから、悪くは無いだろうと思っていた)バランスが良い。というか、そもそも"書道のエンタテイメント性"なんてほとんど考えもしなかった。
#2巻の巻末に全国でも屈指の強豪という「松山女子高」による揮毫パフォーマンスの
#仔細が書かれている。
他にも、雑誌の存在等の「書道」界の知らなかったアレコレが多数あった。
あと、キャラクターの描き方も上手いですね。地味な(失礼)に似合わぬキャラクター性があるし、ストーリーもシッカリしている。「ピンクレディー」の行や、題材として「水戸黄門」を選ぶところなどの巧さも感じさせる。
#成程、「分かり易い」と言えるし。
あと書道だからかもしれんけど、どちらも(鈴里(硯かよw)高校、鵠沼学園)ユニフォームが「黒」だったりってのも面白い。つーか、加茂と三輪の突っ走りっぷりが楽しい(笑
#あれが「書道部」のイメージを覆してるよなぁ。
あと、「文字」についての考証もいろいろ得られるのが面白いですね。勿論、"書道において"というのもあるけど、バランスの話など勉強になるのも多い。劇中に出ている作品も公募で書かれたものらしいし、「書」を見るのが楽しくなった。
#「母」とかね。
「助さん格さん こらしめてやりなさい」の迫力は凄い。

日本語っていいなぁ、と思った。

★★★★★

どうでもいいけど、書道部ってのも一般的に"女子が多い"らしい。今回の漫画は3つとも女性社会漫画でした(^^;
あと恥ずかしながら・・・自分、実は「揮毫」(き-ごう)が読めなかった。「とめはねっ」は青年誌だから振り仮名も無いのよね。

これで感想、漸く追いついたな・・・今週はマガジンのあの2冊。楽しみ。

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ご無沙汰しております。
ARIA11巻は驚きがありつつ、納得の流れでした。

操舵・接客・舟歌、バランスの良さでは定評があった藍華ですが、どうも昇格最後ようですね。
オレンジぷらねっとは話題作りがしたかったという事情もあるのかも。

すずきよさん>

操舵・接客・舟歌、バランスの良さでは定評があった藍華ですが、どうも昇格最後ようですね。
オレンジぷらねっとは話題作りがしたかったという事情もあるのかも。

藍華にしても灯里にしても、これと言って第三者的な評価というのが作中で聞かれた覚えがありません。
#エントリ中の"立ち位置"による評価はあくまで推測。
アリスはその点、確かに「その若さで」という冠も付いてましたが、評価が高いという設定はありましたね。曰く「天才」とまで。なるほど、納得の流れです。

つーか、灯里はともかく(トラゲットで同業のシングル連中から評価されてたし)藍華は劇中で"その評判"というのを明確に聞いた気がしないんだよなぁ・・・如何なんだろう?
ちょっと初刊から読み直してみる必要があるな。

>オレンジぷらねっと
どうだろう?扱い的に、最近は姫屋よりもネタは多かった気がしなくも無いけど。
オレンジぷらねっとはアリス/アテナの絡みは勿論、その周囲とその2人(主にアリス)の関係、変化なんかも描いてて結構充実してたような。
姫屋の方は、最近お泊りも無いし(ぉ)、それはともかく晃さんの評判ネタくらいしか最近では思い浮かばない。

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この記事について

このページは、汎通が2007年10月14日 22:13に書いた記事です。

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