けっして腐らず前を向く

| コメント(0)

ミハエル・シューマッハの真髄を見た。

パンクチャートラブルで緊急ピットインした後、最後尾からファステスト連発で70秒以上あったトップとの差を25秒まで縮めた。
#勿論マッサはトップでコントロール出来る状態だったし、ピットインもあったが。
むしろアロンソとの差を考えた方が面白いか。55秒→5秒だから。

なんかこう、シューさんのドライバー人生の縮図を見たよ。違うのは最後だけ、、、勝てなかっただけで、山あり谷ありのレース人生をこのブラジルGPに見た感じがした。
シューさんとて常に安泰のレースを繰り返してきたわけじゃない。チームメイトが脅威にならないという立場はともかく、強力なライバルはいたしマシンが駄目な年だってあったし、時にはFIAの妨害に遭ったりもした。
#99年には悪夢の骨折事故もあった。
時に汚い真似をし批判されることもあった。正当化することは出来ないけど、それも飽くなき勝利への執念・・・このレースも再三奇妙なトラブルに見舞われながらもソレを挽回すべくベストベストを出し続ける。見てて本当に涙が出てきた。

途中、川合ちゃんが言ったように「楽しんでいるんじゃないかな」っていうようにも見えたかな。フィジコなんてもう完全に役者が違った。
#まさに王者の走り。

新旧フェラーリドライバー対決
VS.ライコネンのサイドバイサイド(29M)

勝てはしなかったが内容は圧倒的。ファステスト、スピードトラップ、区間タイムセク1~3、最高速1~3の全てを圧倒的に制した。

皇帝の最後に相応しい、ベストの走りだったな・・・と。

本当にお疲れ様。93年、F1を見始めてからずっと応援し続けてきた。そんなドライバーの居ないF1なんて考えられないけど、ハッキリ言ってこれだけの長い間誰かを熱烈に応援し続けることが出来るなんて思っていなかった。
「それでもF1は続いていく」。安っぽい言葉かもしれないけど、シューさんが居なくなってからしばらくはきっと寂しいだろうし物足りなくもあるだろう・・・でもそれでも続いていくんだろうなぁ・・・と、複雑な心境です。

-レース後コメント
「マッサが素晴らしいレースをしたことをとても嬉しく思っているよ。彼がアイルトン・セナ以来インテルラゴスで優勝したブラジル人になったのは素晴らしいことだ。僕も少なくとも表彰台で彼の隣にいくことができていれば良かったんだけどね。そしてまたフェルナンド(・アロンソ)にもおめでとうと言いたい。きょうの僕のレースは妥協したものになってしまったね。9周目にちょうどフィジケラをオーバーテイクした時にパンクが発生した後だ。僕はチームがラジオで知らせてくれるまでパンクに気付かなかったんだ。僕は最後尾から着々と順位を上げていったよ。その点に関しては素晴らしいマシンと優秀なブリヂストンタイヤに感謝しなくてはね。きょうで僕のレース人生は幕を閉じる。もちろん僕にとって特別な瞬間だ。そして僕は素晴らしい人々、すなわちフェラーリ・ファミリーの一員である皆とともに培ってきたキャリアを誇りに思う。彼らについて言えることはあまりに多くて、相応しい言葉が見つからないよ……」

---------------

今年もセナの墓参りに行ってからレースに挑んだそうだ。
セナ亡き後、13年もF1界を背負ってトップを走り続けてきた。かつてセナに憧れた少年が、セナを文字通り目の前で失ってから13年・・・ついに肩の荷を降ろす時が来た。

この偉大な不世出の英雄のレースをずっと見続けてこられたのは、自分にとって幸せなことでした。Danke Michael!!

※この「Danke Michael」は、ドイツ圏チームBMWザウバーがシューさんの為にリアウイングに書いたメッセージ
粋なことを・・・・゚・(つ∀`)・゚・

コメントする

この記事について

このページは、汎通が2006年10月24日 00:43に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「実は観てない」です。

次の記事は「余計なことしちゃったねw」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

月別 アーカイブ

ウェブページ

  • about
Powered by Movable Type 6.7.3