3時間30分どっぷり

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メイキングや舞台挨拶などオマケ含めると、大体このくらいかかります。

ZOO

原作・乙一による短編集「ZOO」から5作品を映画化。5人の監督が5作それぞれへの原作へのアプローチで描かれている。

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うん、思ったよりもずっと良かった。確かに原作の読者として部分的に不満が無いわけではないんだけど、十分に見入ってしまえる出来だった。
『グランディア3』はやってて眠くなるけど、これはいくら見てても眠くならない(ぉ

カザリとヨーコ
付属のブックレット、原作・乙一曰く「えーっと、1人2役ということに気付きませんでした」。
はーいっ!!僕も僕もーッ!(バカタレ
いや、ホントに分からなかった・・・いやぁ、演技、化粧ってのは凄いもんだ。

割と原作通りに描かれていたと思う。虐待や虐めが描かれる作品なんだけど、実際に映像で見てみると随分とエグイ。目を背けたいのに見入ってしまった。

ところでこの作品の監督・金田龍氏、ゲームの脚本、演出にも随分関わっているらしい。代表作には『シェンムー』『鬼武者』、最近では『グランディア3』で映像監督とシナリオ監修・・・工エエェ(;´Д`)ェエエ工

SEVEN ROOMS
やっぱコレでしょう・・・乙一作品の中でも個人的には5本の指に入る狂気とせつなさのサスペンス。子役の子があんな見た目キッタない水の中に入っていくシーンなど、「おぉ、迫真だなぁ」とちょっと感動。お姉ちゃん役の市川由衣もカワイイ。

ここは賛否分かれるところだろうけど、個人的にはラスト、やっぱり姉貴の笑い声があって欲しかった。乙一自身も「描かなくて良かったと思う」とその演出に賛同してましたが、多分、あそこで姉貴の勝ち誇った笑いが聞こえたら自分は涙が出たかもしれない。
ところで最後のチェーンソー男、なんと出演はパックンだったらしい。驚き。

SO-far そ・ふぁー
今をときめく(?)子役、神木隆之介君(最新作は「妖怪大戦争」)を主役に、母親・鈴木杏樹、父親・杉本哲太と映画をあまり見ない自分でもよく知ってる役者が出てきたので妙に豪華に感じた(笑
実は原作を読んでから結構経っているので、その元の叙述トリックとかも忘れてることが多いんですが、そういう意味ではこの「そ・ふぁー」が1番新鮮に楽しめたかもしれない。最後の展開には、神木君ではないけど結構騙された感じがした。

陽だまりの詩
モーションキャプチャーだったというのにまず驚かされた。
#アニメだとしか聞いてなかったからなぁ。
無機質な棒読み感覚を上手く演じられているし、そして、その無機質ながらも徐々に感情を持ち始めたっぽい感じになっていくのも名演だと思った。
尺としては短かった(多分、20分くらいでしょう)割には、「命」の大切さだとかを上手く表現してたのではないか?と思う。実際、舞台挨拶にもあるように、監督の苦悩はその辺だったんだろうな。「もっと時間があれば・・・」と。

ZOO
原作でもそうだったんだけど、実はタイトル作でありながら個人的には1番理解し難い作品。原作とは随分と違う方向性で描かれていたらしい(実際に忘れていた。そのくらい印象が・・・)けど、だからといってもやはりよく分からない。主演の村上淳さんが言うように「何なのかよくわからない」という状態のままだったかもなぁ・・・個人的には。
タイトル作だからしょうがないんだけど、個人的にはやっぱコレはちょっとNG。

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最初にも書いたけど、思った以上の出来だった。乙一ファン、原作「ZOO」ファンならば十分に観る価値有りなのではないか?と思う。

★★★★☆

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このページは、汎通が2005年8月 7日 23:44に書いた記事です。

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