ハード別タイトル数考察

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それはともかく、、、

『ドラゴンクエストIX』発売2日で実売230万本!

そら最初は売れるだろう。問題はこっから先。
1,000万本はいくらなんでもリップサービスだけど、単価の安いDSタイトルとして出した以上、ここから更に倍くらいまでは売れないと「前作を上回った」なんて言えないハズ。ここは、「セーブが一箇所」という昨今の流れに逆行した設定が如何影響するか?も注目ですね。
#初動的には、このおかげで複数本買いする人も出て売上げアップに繋がるけど、
#逆に繰り返しプレイの障害になる(セーブデータを残したい人は多い)ので、
#中古に大量に流れる可能性もある。つまり2周目なんかやらない。
ネット上のネガキャンもあるだろうけど、これほどの母数になるとその影響は微々たる物だろうし、割りと素直なプレイヤーの感想が今後に影響しそうな気がする。

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で本題。
今年も半年が過ぎたと言う事で、2月くらいにやった「ゲームハード別タイトル数」の比較検証で、"その後半年経過版"なんてのをやってみようと思う。
※データ根拠はWikiです。
※廉価、DL専売タイトルは含みません。


まずは現行据置き3機種のタイトル数グラフ。
パッと見、昨年までと傾向はさほど変わらない。昨年は同期間の累積でPS3が360を逆転したが、その後、差を開くどころかほぼ平行かまたは接近しているのが興味深い、というところ。
#つまり、PS3のタイトル誘致、作成のペースは、今年前半までは360の同時期と大して変わらない。
この辺、差異がわかり難いかな?ということで、こういうのを作ってみた。


前年同月比グラフ。
前の年の同じ月との比較を折れ線で並べてみた。
#つまり、2年目以降の傾向を知ることが出来る、と。
コレによると、1年単位では以下の傾向が見られる。
360:
 2年目・・・+2(但し、12月の大量発売が無ければ-7だった)
 3年目・・・+16(劣勢ハードながらよく頑張った1年)
 4年目・・・+3(現在までの7ヶ月)
PS3:
 2年目・・・+32(単に1年目がショボすぎた、というのもある)
 3年目・・・+3(現在までの8ヶ月)
Wii:
 2年目・・・+40(貫禄)
 3年目・・・-10(現在までの7ヶ月)

こう見ることで、新たな事実が浮かんできた。恒例企画で何度か書いてきているが、Wiiのタイトル数減はやはり現実のものだったのだ、と。3年目、何故か今年4月だけ突出して増えているが、他は同数かマイナスが続いている。まさかのマイナス成長。
PS3も、特に今年3月のマイナスが響いて現在の所わずかに+3。まだまだ「充実のラインナップ」と言うには厳しいか。
360は昨年頑張ったが、今年は今のところ息切れしている印象。
ここ半年を見ると、PS3、360はそれぞれ2年目、3年目のペースをキープしている。だから累積グラフの傾きも変わらない。逆にWiiはマイナス成長に転じている。しかし、今年の半年累積販売タイトル数は、、、
360:37本
PS3:32本
Wii:48本
と、それでもWiiが一番多かったりするのも事実。
いやしかし、、、かつて自分は、年間50本とか60本とか平気でゲームを買う馬鹿野郎(笑)だったわけですが、1ハードに集中すれば全部買えてしまうくらいのローペースになってるんですねぇ。。。
#そら欲しいソフトも減るわな。

次に携帯機。実はこちらが結構面白い。


まずは据置き同様、タイトル数グラフ。
前回、「実は2年目までほぼ同数で競っていた」という結構驚きの事実を知ったわけだけど、それ以降はとにかくDSが勢い付いてPSPを突き放す一方、という傾向が続いている。
が、なんとなくこのグラフ上でも「あれ?DS失速してね?」「PSPが上向いてね?」というのが分かる。
そしてそれを表したのがこのグラフ。


前年同月比グラフ。
はっきりと2度のターニングポイントが存在している。
まずは前述の2年目末~3年目に至る「DSの超加速とPSPの失速」、そして4年目以降の「DSの失速とPSPの加速」という逆転現象。
特にここ一年でのタイトル数差分を比較すると、
#つまり、07年7月~08年6月と、08年7月~09年6月の比較。
DS:-69
PSP:+48
とその傾向差は歴然。
#ほぼ、月平均10本は前年との差があるわけだ。DSが5~6本減ってPSPが4~5本増えるペース。
据え置きと同様、年目別で比較すると面白い。
DS:
 2年目・・・+121(貫禄)
 3年目・・・+208(月平均16~17本の伸び。変態的)
 4年目・・・-11(アレ?まぁでも前年並に近い)
 5年目・・・-38(7ヶ月まで。アレアレ・・・)
PSP:
 2年目・・・+107(なんとかDSに付いて行く)
 3年目・・・-92(大失速。DSと年間300本差がつく)
 4年目・・・+2(とりあえずペースキープ)
 5年目・・・+35(7ヶ月まで。逆襲)

とはいえ、、、
こちらも据置き同様、そもそもの差が大きい。なんせ3年目、4年目はそれぞれ300本のペース差があったことになる(だから2年で600本差が広がったことになる)
今年の累積で比較しても、
DS:152本
PSP:77本
と、結局は差が開く一方であることには違いなかったりする。

<総括>
いずれもリードプラットホームのタイトルリリース数が失速する、という現象が起きている。
しかし、DSについては既にピークを越えた状況にあり、ここでの失速はさほど問題とはならない。バブルが弾けた状態ではあるが、最盛期(一昨年)で年間420本前後というのは、かつてのPS(ピーク時年間530)、PS2(ピーク時年間470)に対してもさほど遜色はない。まさに時世のメインハードと言うに相応しいレベル。どんなハードでも減速に転ずる時は来る。
逆に、Wiiはまだ3年目であり落ち着くにも失速するにも早すぎる。市場全体の傾向や他の2ハードの不調から辛うじて"リード"しているだけで、その成長率自体はけっして安泰とは言えないレベルなのがよく分かる。しかも、Wiiの場合はハード性能的に今後明るい可能性を見出せない。健康器具シリーズ、『モンハン』『DQ10』が頼みの綱になる。
PSPは以前からも書いているように、「劣勢ハードでありながら4年目以降で伸びを見せた過去に例が無いパターン」。PSP自体の今後はそう長くないだろうから、PS2の後継としての伸びはさほど期待できないだろうが、ここでの伸びは後継機への繋ぎとしても重要になってくる。
360とPS3はそれぞれ「日本では売れない」「HDタイトルの開発難」という問題を抱えている。Wiiが主流となりきれない事で食い繋いでいるが、今後、この辺の問題を解消しない限りはタイトル数の大幅な伸びは期待できない。しかし、いずれもその性能から息は長いハズなので、まだまだ勝負はこれからという見方も出来る。

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しかしまぁ・・・こうして前年比で見ても、据置きと携帯の規模の違いがはっきり見えますね。100本単位、10本単位で変動がある携帯機に比べて、据置きは数本、多くて十数本という変動。日本のゲーム市場は完全に携帯機で成り立ってます(--;

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この記事について

このページは、汎通が2009年7月14日 21:36に書いた記事です。

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