学園モノの打ち切りは、転校がお決まりとは言いますが。
■エム×ゼロ(10)最終巻 / 叶 恭弘
元々作者はそれほど長い連載を考えてなかったのかもしれないですね。
#そりゃ続くに越したことは無いだろうが。
まぁ内容的にも毎回毎回いろんな「ルール」を構築したりして、一筋縄じゃいかなくなっていたのも事実だと思います。その内、齟齬が発生してしまいそうだったし。
#考えるの面倒だろうしなぁ。
後書きにもあったけど、なんと最初のターニングポイントは6巻の「ふりだしに戻る」だったらしい。アノ巻、確か自分は感想で「ここで魔法使えるようになったらこの漫画終わりだもんねぇ」という風なことを書いたと思うけど、まさに作者もそういう考えだったらしい。おそらく、アノ時点で続けられないくらいに不人気だったり不調だったりした場合は、そこで九澄が魔法を覚えて終了だったんだろうね。
ということで、内容的には結局(限定はあるが)魔法を使えるようになったり、いつもの馬鹿ラブコメがあったり、お色気あったりでわりと普通の「エム×ゼロ」だった。
#打ち切りだからってそういう流れが無い。
この辺、作者の言うようにやりたいことがある程度ちゃんとやれていた、という証左かも。まぁ影沼の話は自分も読みたかったですが(笑
#なんか、魔法執行部に入ってたよな、影ながら。
時田は最後まで顔出ないし、観月は最後までツンデレだしで、変なキャラ改変も無かった。最後までいつも通りで読めたのは僥倖か。いや、作者の努力の賜物か。
★★★★☆
総括して・・・前作「プリフェイ」に比べると、「エロ」よりはストーリーに拘った作りだったところが作者の成長のしるしであったり、または失敗の原因であったり。
#いろいろ惜しいんだよな。
バランスが悪いというか・・・瞬間最大風速では、単純にエロ恋愛を描いた「プリフェイ」の方が印象に残る。けど、「エム×ゼロ」の方が、"一度読むだけなら"面白いんだよな。
#逆に言うと、気に入って何度も読み返すだけの面白さは無い。
そこら辺が長く続かなかった原因かも・・・まぁ、このテので10巻も続けば十分だろう、という見方も出来るけど。
■センゴク天正記(2) / 宮下 英樹
表紙は信長。この作者の信長好きは異常(笑
前巻の仙石家の侍選定からだけど、どうやらこのソバカス太郎というのは「津田杉之坊」の事らしい。鉄砲の名手、根来衆だな・・・流石にフィクションの部分だろうけど、また渋い所を連れてきた。にしても、この天正記に入ってからの権兵衛の成長っぷりは面白いな。猪突猛進しか無かった権兵衛が、事ある毎に諸将から学び取ったことを実践している。そしてその上で人の上に立つのは難しいもんだなと実感しているのが良い。
信長の最初のターゲットは本願寺。長島の焼き討ちがこの巻では語られているんだけど、歴史上、あまり詳しくないと合戦の一つ一つを別々なものとして見勝ち。この戦いにしても、「徳川と武田の小競り合い」が背後にあって、ソレとの時間の勝負であったことなどの関連性をつけて描いているのが面白いね。SLGゲームを盤上から眺めている感じで分かりやすい。
と言う流れの中で、結局後詰めを拒否されたに等しい家康が「耐えろ」「怒るな」「怒るな」「怒るな」と言ってて次のページ見開きで「クソッタレがァ!後詰めはまだかぁ!!」とキレまくってたのに吹いてしまったw
あと、前田利家、佐々成政、そして後に権兵衛の叔父になる野々村正成らを鉄砲奉行として大体的に「長篠」の準備を行わせているのも面白い。長島はさしづめその前哨戦か。
巻末に書いてるように、この長島攻めは信長という個人が大量虐殺を行った事例としてなかなか凄惨に描いているわけだけど、やはり信長を完全な悪者として描くのは難しいのか?それに至る過程で度々「やらにゃあ・・負けだでや」と苦悩している様が見られるね。まぁこの辺は演出としてありと言うか・・自分の信長が好きなのでこう描いてくれるとありがたい。
★★★★★
この漫画は出るペースが速いから助かる。構想としては、当然失敗して挽回するまで書きたいんだろうけど、このペースで描いていたとしても相当先だからなぁ・・・最後までやってくれるか?が心配。
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今週は「ネギま」と「金田一」と「生徒会役員共」。
「ネギま」は表紙がヤベェ(笑)。「妹は思春期」でも余裕で買えてた自分ですが、さすがに幼女バージョンのエヴァがこんな格好でデカデカとど真ん中にあると、三十路過ぎのオッサンにはキツイもんが・・・。どうすっかなぁ・・・どうせ木曜から休みだし、Konozama覚悟で通販にするかな。
あとは、いよいよ「俺たちのト全が帰ってきた!!」って感じで「生徒会役員共」が楽しみですかね。
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