2010年タイトル数推移

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あんまり長い考察じゃなければすぐにでも書けるかな?と思って書き始めてみた。
データ元はWikipediaの各ハードソフトラインナップです。廉価版とかDL専売のようなタイトルは入ってませんのであしからず。

長いので、内容は"続きを読む"で。

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①各ハードの月別販売タイトル数
表題のまんまの表、グラフです。

携帯型の方は、通年で二桁を切ることはありませんでした。これは立派かも?
#一昨年は一時的に欠けがあったんだけどな。
DS vs. PSPで見ると、DSの2勝8敗2分け。前年はDSがほぼ全勝(11勝0敗1分け)してた事を考えると、完全に勢いが逆転したと言えると思います。

さて注目の据置。
一昨年まではWiiだけが気を吐くと行った展開が多かったのですが、2010年は360が3回、PS3が4回の二ケタ台をマークし、Wiiは逆に1回に留まるという、こちらでも逆転現象が起きています。
#一昨年は360が2回、Wiiが6回。PS3に至っては0回でした。
また、月別リリース数の単独トップの回数も以下のように変化。
Wii:7回→0回
360:2回→4回
PS3:2回→6回
一応リリース時期を考えれば同世代にあたるハードですが、ある意味ではWii→PS3/360に世代移行して要るようにも見えます。前のエントリでも書きましたが、こういう流れが出来てしまうとWiiの後継は実にやりにくい。SFC→64になる時に、先行したSS/PSに完全に食われてしまっていた過去を思い出します。

②各ハードの通年販売本数
DS/PSPリリース後から今年(3月まで暫定)のリリース数グラフです。

それぞれのハードで特色があって、過去(PS2やGBA以前)とは異なる動きがあるのが面白いですね。そうした動きが無くオーソドックスなのは任天堂ハードだけです。

DS:
発売から2年でピークを迎え、09年までは絶頂。10年で減少傾向に陥り、11年に世代交代を迎える。

PSP:
最初の2年こそDSについていけたが、特に4年目、5年目にDSとの勝敗がキッチリ分かれて劣勢ハードとなる。しかし、6年目以降反撃転じ、7年目についに逆転する。

360:
ハード出荷数こそ他の据置に比べて非常に低いレベルに陥っているが、2年目から5年目までほぼ横ばいで維持し、何と6年目で大きく伸びを見せた。

PS3:
2年目3年目と低いレベルで伸びていたが、4年目に一旦落ちる。そして5年目に倍近くまで急伸する。

Wii:
2年目3年目と競合ハードの1.5~2.0倍のペースで売れて主導権を握るが、5年目に半減して逆転を許す。

PS3は大筋で「大器晩成」と言うことができるかもしれませんが、やっぱりPSPと360の伸び方は異常ですね(苦笑
#まぁ後者はハードの数字も合わせないと分からない異常さですが。
しかしPSPのグラフは見れば見るほど異様・・・流石に今後は普通に伸びて落ちる程度で終わる(しかもその伸びるは今年までかな)でしょうが、途中あんだけ落ち込んでから伸び始める例はちょっと他には見あたらなない。強いて言えば初代GBだけど、あれは競合が無い、または居ても相手にならないという状況が作り出したロングスパンだったしなぁ。

③トータルグラフ
それぞれのハードの発売から2010年までの、タイトル数トータルのグラフです。

・携帯機

まぁということで、月別に見ても当然そういう面白い変化を見ることが出来ます。

~2006年12:
DSとPSPはほぼ互角のまま増え続ける。思えば、DSには既にムーブメントを起こした脳トレやらで大ヒット作になっていたわけで、よくもPSPはここまで付いていけたな、と思う。
#ま、ゲームの開発体制なんてそんなすぐには変わられないわな。
ということで、その傾向が現れたのが翌年から。

2007年1月~2009年夏:
PSPのペースが落ちて、逆にDSのペースが加速します。つまり、開発を1年スパンと仮定すると、2006年初頭あたり(それぞれが発売されて1年ほど)で傾向が見えたので、開発メーカーがDSにシフトした結果がこの期間に現れているのかもしれません。

2009年夏~2010年末:
そこまで開く一方だった差がほぼ変わらなくなり、2010年に入ってからは僅かにPSPが追い上げる方向に転じました。DSはWiiと違ってサードもソフトは普通に売れていたわけですが、『モンハン』が継続的に売れていたことや、据置き機からのシフトなど、性能の優れていてかつ開発も安価という点で、再びメーカーのシフトが起こったと予想されます。

・据置機

こちらは主にハード毎に。

360:
発売から実に安定したリリースを続けています。その原因は、主に海外で競合機と互角に争えている点から、国内へのローカライズをベースに一定以上の市場を形成できていることが挙げられるでしょう。
#PS3同様、ここに来てさらに伸びている。
ただ、この伸び自体が今年中続くかどうか?は懐疑的。ハードの伸びがほぼ止まってしまっていることは、現行ユーザしか購買層が居ない事を示している。その購買層が減少しているのもここ数年で明らかになってきているので、流石に海外ほど先は長くないのではないか?

PS3:
2009年に一度ペースを落としたものの、2010年に倍近くまで伸ばしたことで、ペース的には360を完全に上回る形になっている。
#要するに、1年前の360の数字を上回っている。
ただ、これはどちらかと言うとMOVE発売による特需(但し売れないw)の影響も大きかったので、今年も伸びるか?は微妙。
とは言え、国内では流石に他の据置にまともな供給先が無い事と、開発費の課題についてもかなり解消された部分があることで、上昇傾向には違いなし。今年は、本数は大きく増えはしないだろうけど、2009年の水準に戻る事も無いだろうと思われる。

Wii:
とまぁこれまで散々書いたように、もういい加減限界だと思われる。
#少なくとも2009年まであんだけ隆盛してたハードがここまで落ち込むとは、、、
いろんな要素が関係しているだろうけど、やはりハードの売上数ほどにゲームをするユーザが集まっていなかったのが実状なんだろう。そしてそういうユーザほどハイスペックな360やPS3も持っている為に、Wiiでゲームが出ても他でやれない任天堂製以外は買わないという結果に繋がってしまっている。
一応まだリリース予定はある(個人的に注目しているのもある)し、何より『DQ10』は現状Wiiで発売、というリリースしかされていない。本当に発売されるのだろうか?そしてされたとしたら、この状態のWiiでどの位売れるのだろうか?それはそれで興味深い。

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まとめ。
前のエントリでも少し触れたけど、今回の任天堂の世代交代はイマイチ上手く行っていない印象がある。これまでだと据置と携帯とを上手い具合に交互に出して、それぞれ片方がそれなりに上手く行っている段階でもう片方を切り替える、という保険を掛ける事ができていた。しかし、今回はWiiが(任天堂にとって)思いの他(?)早く衰退してしまった事で、DS→3DSの変更を保険無しで行わなければならなくなっている。
#そして、その3DSは何かと不安を抱えている。とりあえず初動は万々歳だろうけど。
しかしこのままだと据置側が死んでしまう。Wiiの後継と3DSがコンビネーションを取れる状態になれればあるいは・・・と思うんだけど。
そういう意味では今回はPS陣営の方が上手く行きそう。PS3は元々ロングスパンを想定していた為か、少なくとも今年含めてあと2~3年くらいは据置の主流機になれる力を持っている。そしてPSPの後継が年末に発売されて、そのPS3との(遊びにおいても開発においてもの)連携を大きな売りにしている。
#まぁまだ絵に描いた餅に近いだろうけど。
片方を切り替えつつ相乗効果を生み出そう、という戦略は、ソニーがこれまでやりたくても上手くやれなかったことなだけに、その成否はソニーグループ全体への影響を及ぼしそう。
#まぁ今回はスマホ側との横の繋がりも強化してそうだしなぁ・・・
とりあえず可能性はいろいろ残せている感じですね。

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この記事について

このページは、汎通が2011年2月28日 23:19に書いた記事です。

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