究極の巻き込まれ型ヒーロー

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まぁこの週末の楽しみはコレ一つに集約されていたわけで。

ダイ・ハード4.0

以前、「見たい映画をつなぐタスキ」なんてのに一度参加させてもらったことがあるのですが、その時にも書いたように、自分の場合「ダイ・ハード」シリーズと言うのはかなり別格な位置にある作品だったりします。
#初作が88年らしい。
ほぼ20年かけて4作というのはシリーズモノとしてはかなりのローペースか。とはいえ、前作「3」からのスパンが12年(「3」は95年。そんなに前だったっけ?)もあるから、今作の位置付けが"ただの続編ではない"というのは明らか。
#監督のレイ・ワイズマンは子供の頃「ダイ・ハード」を観ていて大ファンだったという。
Wiki
監督を手がけたレン・ワイズマンは、本作品のオファーを受ける遥か以前、第1作目からの熱烈なダイハードシリーズのファンであり、シリーズ全作品のジョン・マクレーンの台詞を全て覚えている。
要するに「ファンが作った作品」ということで、こういうのは往々にして「ファンの一方的な勘違い」が反映され易く、駄作になることも少なくない・・・という傾向があったわけだけど(これはどの媒体にしてもそう。ゲームでも何でも)、この「4.0」は果たしてどうだったか?

結論から言うと・・・確かに、「1」や「2」にあった泥臭さはやや薄れた作品になっている、と思う。ただ、それはこの20年における一般的な変化があったからこそであって、その変化を"ダイ・ハード的に"アレンジした結果、と言う風に見ることもできる。

ということで・・・正直言って、「痛快すぎる素晴らしいアクション大作になった」と思う。なんだろうね?アクション映画なのに、其処彼処で声を上げて笑ってしまうくらいド派手で面白い。「あ~これがダイ・ハードだよなぁ」と納得できてしまえるほど無茶なアクションが実現されていた。
#車をヘリに当てて落としたり、F-35(戦闘機)とトレーラーで戦って、かつ最後はその戦闘機に飛び乗り/飛び降り・・・と。設定上、ついに離婚して娘には名前で呼ばれ、いまだにしがないNY市警の一員でしかない50も過ぎたオッサンになってしまったわけだけど、アクションの無茶さに磨きをかけてどーすんだ?ってくらい激しい。
いろんな批評サイトでも見られるコメントだけど、なんていうのかね・・・「もっとも場違いな男」「運の悪いヒーロー」「最強のオヤジ」「人間臭さがたまらない」等々・・・とにかく、ブルース・ウィリスの演じる「ジョン・マクレーン」というキャラクターがいろんな意味でカッコいい。初作の頃から親父臭かったし、所謂2枚目のキャラクターではないんだけど、「ジョン・マクレーン」というジャンルが存在しているかのように立ったキャラクターなんだな。
今作の相棒は、初めて年代の違う若者、マット・ファレル。マクレーンに欠けている(これは、シリーズ通して必ず存在する)最新テクノロジーについての知識という部分を補完する意味でも良いキャラだったけど、多少の偏見もありとはいえ所謂こうした知識における「ヲタク」というものを良く表現できていたと思う。
#そして、マクレーンと生死を掛けた行動をとる内に成長していく様とかね。
「サイバーテロ」が一つのテーマになっていたわけだけど、さすがにもうテーマ的には古臭いかな?という気がしなくも無い。
#何より、あまりに非現実過ぎる設定もある。
ただ、この辺はやっぱ社会的な背景とかを掴んでたんだろうな。表立ってのアラブ系絡みのテロを描けるか?っていうと今の風潮ではキツイだろうし、他の動機付けも難しい。
#今回は、前作までと違い、それまでのシリーズとの関連も無いしね。

★★★★★

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初作から見直したくなる逸品。DVDBOXあるから何時でも見られるんだけどね。

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このページは、汎通が2007年11月11日 20:43に書いた記事です。

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